風雲現代刺青伝


背中の天女を中心に、両脚に龍、全体的に菊が散りばめられた伝統的和彫りに加え、顔や首など、そのほか体中を無数の蝶や花々が色鮮やかに飾っている。さらに手のひらにはなぜか、ピッコロ。


高村さんの全身に隙間なく彫られたタトゥーは圧巻の一言

頭のテッペンから、足のウラまで——。いわば〝全身タトゥー男〟の高村さんだが、作家に転身する前はなんと小学校事務員として働いていた。しかし勤務中は当然のごとく長袖やファンデーションでタトゥーを隠し、子どもたちには恐怖心や悪い影響を与えぬよう最大限努めてきたという。さらにそうした配慮と工夫は作家となった今でも継続して行なっているというなんとも堅実な心の持ち主だ。社会的偏見、子どもの頃からの夢、約30年に渡って刺青と共に歩んできた高村さんの人生からは、日本の刺青文化における時代の移り変わりと彼の刺青に対する純粋な愛情を垣間見ることができるだろう。

10月半ばに開催されたタトゥー・コンベンション〈キング・オブ・タトゥー 2013〉に参加するため上京した高村さんに、VICEは取材を依頼。かくしてVICEオフィスまで、高村さんがやってきてくれた。もはや並大抵のことじゃ驚かないVICEスタッフも、この日ばかりは高村さんの刺青人生とその美しい全身アートに目を輝かせながら酔い痴れた。