〈後編〉北京の蟻と鼠は大成を夢見る


とうとう話を聞くことができたネズミ族、呉さん

「ここの環境? 考えたことがないね。みなこうして住んでいるだけだ。俺は彼女と2人で暮らしている」。ここで見つけた呉さんは、内装業を営む35歳だ。肉体労働者の風貌からは想像がつかない総ピンクのガーリーな部屋は彼女の好みに合わせたものだという。

「北京で暮らして8年。ひと月の家賃は500元だ。そのほかの費用と合わせて、月に580元ぐらいだね。ここに長期的に住むと身体をこわすよ。環境は非常に悪い。地上の部屋を借りたいが、それにはひと月1000元以上かかるだろう。私の給料は安いからなかなか難しい。田舎を出て20年。生活のためには地下を選ばざるを得ないんだ」

呉さんの部屋には生活用品が所狭しと並んでいた