大橋 仁、人類の明るい繁栄のため全財産をはたいて酒池肉林を撮り収める。


——大橋さん、お目にかかるのは4年ぶりですね。2008年にロスでVICEが写真展をやったとき、大橋さんからも作品を提供してもらって。それが〝海と唇〟の写真が交差する25枚の連作だった。今回完成した7年ぶりの写真集『そこにすわろうとおもう』のなかにも、その一部が組み込まれてますね。

大橋仁:キラキラ光る波、お肉、さらにキラキラ光る波、セックス、波、波、お肉、お肉、セックス、みたいな(笑)。当時は唇を撮りながら、海の光景が脳裏をよぎってた。あのパートに関して言うと、今回の写真集の構想ができるずっと前に出来上がってたんですよ。写真は違うけど、東京都写真美術館でやった『スティル/アライヴ』も同じテーマで展示したね。

——そうそう、あれが2007年! たしか、展示スペースにアンケートボックスが置いてあって。自分も感想、書きましたよ。

ホント? 嬉しい嬉しい。最終的に、2、300枚かな。けっこうな数が集まって。写美がアンケートボックスの設置を認めてくれたのも大きかったね。老若男女が書いてくれたよ。ものすごく怒ってるのもあったし、ただ『ウンコ!』とだけ書いてあるヤツとか。オレの意図を理解してくれた人もいたし、色んな意見をもらえたね。面白かったよ。

写真集『そこにすわろうとおもう』より

——写真展のときも、展示が終わったあとに感想を聞いてきましたよね。で、実は会場に設置した1st写真集『目のまえのつづき』がオープニングパーティーで盗まれちゃって。そのことを大橋さんに伝えたら『それも反応のひとつだからアリ!』みたいに言ってくれた。大橋さんって、反応が知りたいタイプ?

そうなの、気になっちゃう。雑誌を作っててもそうでしょ? 人がどう思ってるのか知りたくない? ミュージシャンはライブがあるから反応が分かるけど、オレらはねぇ。本屋でジッと人の反応を見てるワケにもいかないしさ。

——反応と言えば、ネットは? ブログやってますよね。アシスタントに対して思うこととか書いてあって。

(笑)単なる自分のタンツボになってるからね。見てくれてる人の反応に関して言うと、すごくビビッドなものってのは、そんなにないかな。

Bookmark the permalink.

Comments are closed