6/12 「小菅くん、生まれたね。」蝶とレムトッシュと、ギャップとクワガタ。


こんにちは。唐突ですが。わたくし、バイスを今月いっぱいで離れます。

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道で拾った死にかけの蝶は死にかけであることを忘れさせるほど高貴な姿を最期まで誇りにしていた。私もそうありたい

ユースカルチャーとして比類なき毒舌とシーンからの絶大な支持を受けてきたバイスも昔の話。本国では「バイスニュース」と謳った報道寄りのコンテンツが主流となっております。雑誌時代から関わってきた私としては、ジャーナリストと自称するのも歯がゆく。そして、かつてのバイスの過去を蔑ろにすることもできず。この辺りで身を引き、新たなる試みに挑もうと心に決めました。

自分に誠実に生きること。その意味と大切さを今、噛み締めているところでございます。バイスという看板を下ろした今、「バイスのトモ」から「ただのトモ」となり、それはそれでホラーでもありましたが、それ以上に多くの皆様からのお声掛け、応援、そして写真家・大橋 仁さんからのありがたいお言葉「小菅くん、生まれたね。」を胸に、私コスガトモカズ174センチ84キロ、新たなる道を歩み始めました。宣誓。今年の夏、10キロ痩せます!

「バイスをやってるくらいだから、どれだけ怖い人なのかと思ってました!」「バイスなら海外が長い人なんですよね?」—。いやいや、そんなことはありません。新宿生まれ、新宿育ち。タバコも酒も〇〇もやらない「健康体」が取り柄。女は日本人しか知らない、日出ずる国のぽっちゃり系。ニューヨークはバワリーストリートにある由緒正しい眼鏡店「MOSCOT」の人気モデル「レムトッシュ」でなんとか知性を醸し出せないものかと掛け出したはいいものの、独りで作った「VICE PHOTO ISSUE 2013」の激務で10kg増。すこしは似合うものも似合わなくなった不格好さをウリにするピエロを長年務めてきましたが、それももう昔の話。

はー、バイス? なにそれ、知らん。もう、キャラ作りはやめやめ! とばかりに、善福寺川での昆虫採集にいそしむようになったのは昨夏あたり。これを現実逃避と読むか、あるいは自分らしく生きることの答えであるかは、私のみが知ること。まあ、バイスとはいえ、そんな人間があれこれ試行錯誤しながら作っていたのだから、じつに滑稽な話。だからこそ、ところ構わず、私は口を酸っぱくして言ってきたのです。「バイスなんて、トイレで読んでもらうのが丁度いいのである!」と—。その意味をいまこそ噛み締めるがよい。

そんな私の、いまの気分にピッタリの展示会にうかがってきました。すっかり亜熱帯に突入した日本の、革新的な梅雨のあいまを避けながら。新宿・紀伊國屋にほど近い、ギャップの展示会へ—。

untitledなんでもギャップは今秋、ありのままの自分から生まれる、日常の様々な「ドラマ」や「アート」なシーンを提案とのこと。ながらく〝ハデな服で威嚇するが、内面はアホ〟というスタイルを貫いてきた私ですが、このたびバイスという重い重い看板をようやく下ろし、はだか一貫となった今、この「ドレス・ノーマル」というテーマこそまさしく追い求めたいテーマ。ま、はだか一貫となってもアホは変わりませんが。

ギャップといえば、ここ日本でいち早くレインボーウィークに合わせてお店の看板をレインボーカラーにするなど、どこよりも革新的な動きをみせ、実のある社会貢献をされています。素晴らしいです。企業理念と活動に揺るぎない芯があることを、その試みと展開テーマのマッチングから説得させられます。

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期間限定でレインボーカラーになったギャップ店舗看板 2CHOPOより引用 www.2chopo.com

この日はそのほか、前バイスの社長、小池幸生さんのかわいらしい3歳男児のため、私が丹精込めて1年かけて育てたオオクワガタの雌雄セットを奥さんに渡すミッションが繰り広げられるなどなど、新宿では数々のドラマが起きていたことを後世に残すがため、ここに明文化して記録いたします。以上!